雑記『スポーツウェアとしてのユニクロの限界:ユニクロ登山の注意点』

※注意「時代はG.U.へ」※

基本的な考え方は変わりませんが、近年ユニクロでは「おしゃれなブランド」方向が強化されていますので、手近なウェアとしてはG.U.の「G.U.スポーツ」のラインで商品を探してください(ユニクロとは違ってレーヨンとかの高級だけどスポーツ向けではない素材が入っていないポリ100%のウェアを入手するのが簡単です)。



もしくはフランスのスポーツショップでPBが強い「デカトロン」がスポーツウェアらしい装いと十分な性能、低価格でおすすめです(ワークマンよりも化学繊維のみのウェアが選びやすいのでおススメです)。

【夏向けのユーティリティは十分】

限界とは書いていますが、『普通の夏山登山』をしている分にはユニクロのウェアで十分な性能があります。

ユニクロのEXドライポロと日よけに昔ユニクロで買ったジャージ、タイツはskinsだがg.u.sportsのレギンスの時もある、パンツはユニクロのカーゴパンツ(これは綿だが、下地に化繊のタイツを履いて肌から離し、生地が非常に薄いので良く乾くので愛用している)。

ユニクロのEXドライポロと日よけに昔ユニクロで買ったジャージ、タイツはskinsだがg.u.sportsのレギンスの時も、パンツはユニクロのカーゴパンツ(これは綿だが、下地に化繊のタイツを履いて肌から離し、生地が非常に薄いので良く乾くので愛用している)。ザックの中にはフリースとウルトラライトダウン。ユニクロがすごい好きなわけではありません、貧乏なんです。

『普通の夏山登山』とは、6月末から9月前半ぐらいまで、3000m級の山で、山小屋一泊で登頂可能なルートを歩く登山です。
体力さえあれば、北穂高、奥穂高(は最近の混雑具合からあまりおすすめしませんが)、燕岳、蝶ヶ岳、立山、そして槍ヶ岳と北アルプスでも有数の山の多くがカバーできます。

【3000mの世界】ロープウェイに乗って千畳敷までくれば、3000mまでは2時間30分!!ただココは最後の坂はキツイ。

【3000mの世界】木曽駒ケ岳、ロープウェイに乗って千畳敷までくれば、3000mまでは2時間30分!!ただココは最後の坂はキツイ。

危険や課題の『過小評価』も問題を起こしますが、『過大評価』も問題の種になります、山で遭遇する『問題』はウェアに起因するものもあれば、他の装備の不備に起因する可能性もあります、そういう意味では・・・・・・お金にも限りがあるでしょう・・・・・・一つだけ『最善』のウェアを選択することが最善とは限りません。

【シャツ・アンダーウェア(肌に触れるウェア)】

まずおさらいになりますが、ユニクロでウェア(特に肌着)を選ぶ上での『鉄則』を確認しておきます。

【ユニクロのウェアで山に行く場合の鉄則】

1)かならず!!かならず!!『化繊100%』を選択すること。
 速乾=OKではありません、必ず『綿が入っていない事』を確認してください!!!
2)可能なら『Sports』と記されているラインを選択すること。
 たとえば同じ化繊のシャツでも、シルキードライ=現エアリズムでは汗の吸い上げ力が不足して不快です。

今ならドライEXポロなどが適切です。エアリズムなどの「肌着」を使う場合は「さらに1枚」『汗の吸い上げ乾燥用のウェア』を着る必要があります(Sportsのウェアは1枚で2枚分(弱)の機能を持つことが多いです)。

【2枚分】スポーツシャツには汗が肌につかないように工夫した『層』と汗を広く拡散させ蒸発しやすくした『層』がある(イメージはファイン・トレックより)

【2枚分】スポーツシャツには汗が肌につかないように工夫した『層』と汗を広く拡散させ蒸発しやすくした『層』がある(イメージはファイン・トレックより)

肌着とスポーツシャツの違いはこちら「ユニクロシャツ論考」

次にウェアをそろえる上での原則ですが。

1)野宿可能なウェアをそろえる。
下着から、中間着(フリースやダウン)、アウター(雨具)などを着込んで『適切な場所(風の直撃を受けない場所)』に隠れて、レスキューシート(100均でも購入可能)に包まっていれば『朝まで寒さを感じない』事を目標にウェアはそろえます、ちなみに3000メートル級の山の9月上旬の最低気温は平野部の12月とほぼ同じです(リンク先は標高1500m-上高地国立公園の服装アドバイスページ)。

ユニクロのウェアで考えるなら「下着上下(ヒートテック)」、「薄手のフリース上下(ルームウェアとして販売されているもの)」、「ダウンジャケット」、「パンツ」でギリギリなんとかなるはずです、これに「レインウェア」と「レスキューシート(包まる)」をプラスします(もちろん地面に座るとなれば荷物でうまくクッションを造り、快適で暖かい環境を作る工夫が必要です)。

▸【具体例】ユニクロ・ジーユーでそろえる山の服2014

結局は「肌着のスポーツシャツをG.U.で買う」インナー参照

【トップス】「ただしユニクロ、g.u.ではロングスリーブの肌着が少なくて往生するので、これはアームガードか、長袖のシャツやジャージを買うことでカバー(日焼け止めでも可)」トップス参照

「アウターは雨具(これは山用品)、ユニクロでフリース、ダウンジャケット。ルームウェアの「マイクロフリースのパンツ」を入れておくと緊急時の防寒によい(下半身も、フリース・パンツ・雨具の3レイヤ作れるからです)」トップス参照

【ボトムス】「ボトムは難しいけど、スタイル的に許せるならユニクロの「ドライストレッチパンツ」を、そうでなければそろそろG.U.ででてくるストレッチカーゴくらいかな?まあこれもダメなら残念ながら山の道具を買いましょう・・・。」ボトムズ参照

→どれくらいそろえるか?は「登山の持ち物リスト」を参照

 【ユニクロにとっては極限は「想定外」】

さてユニクロのウェアの限界ですが、山の道具とされているようなもの、あるいは自転車でも良いのですが、そういった『スポーツ専業メーカー』のウェアから比較して、15~30%性能が低い事です。

ダウンの話でも解説しましたが、ダウンの断熱性を示す単位としてFP(フィルパワー)がありますが、これがユニクロ(650)に対してミズノのダウンは(900)と大きな違いがあります(ダウンの量が同じなら、保温性能差は30%にもなります)。

実はどちらも『ダウン(羽毛素材)』としては『高級品』に属しており、ユニクロは『上の下』、ミズノは『上の上』という感じです。

またダウンは『濡れるとダメになる』のですが、山岳メーカーの場合はある程度はこの「濡れ対策」を講じています(つまり山のメーカー品のほうが性能的に高く、ある程度のミスを許容してくれるという事になります→ダウンで紐解く「ユニクロとアウトドアウェアの違い」)。

ユニクロの代名詞みたいになっている「フリース」にしても、単に「羊毛布を模した化繊の布」というだけでなく、本家本元の『ポーラテック』のフリースは保温・速乾はもちろんのこと、耐火性能や防風性などを取り入れた素材を開発しています。

つまり、より暖かく、よりタフな(あるいは下着に使えるような涼しい)素材(フリース・ダウン・化繊)が開発されていて、山岳メーカーではそれらを採用している事が多いのです。

【結論-ユニクロ(g.u.)を活用するが、部分的にはアウトドアウェアは必要】

ユニクロやg.u.あるいは「スポーツデポ」や「イオン」などが展開するスポーツ向けのウェアは「通常の登山」を快適にする十分な性能があります。

(‼注意‼ 素材は「石油系化繊のみ」を守りましょう、レーヨンや綿などの植物系素材は登山用としては危険です)

ただし、「トレッキングパンツ」などは数が出ないこともあり値段は高めです、そして「ユニクロ、G.U.」ではこういう「ウォーキングパンツ?」はラインナップ自体がほとんどありません。

パンツについては、一般的には無理せずアウトドアウェアかスポーツデポ(イオン)、デカトロンのウェア(キャンプでは有名な“ポップアップテントの”ケシュアやハンティング用品のブランドなんかまでラインナップ‼)を選択しましょう。



『山にユニクロはダメだ』と言われる根拠

1)最大性能が低い(そもそも極限状態は想定されていない)

2)タフではない、ハードな環境で着用する事は想定されていない

ですが、超初心者登山はまず『極限状態になる季節・ルートは選ばない』のが鉄則です。

「綿が含まれていないウェア」を選べばそこまで心配することはありません。

大雨の上高地

大雨の上高地、上高地でもこんなことあるんだね……という図。夏なのでこれだけ濡れても「極限状態」ではない、逆に冬山(秋山・春山)で装備が濡れるとほとんど致命傷になる。

そして、これは難しい事でもあるのですが、ウェアを丁寧に扱えば(きっちりパッキングして雨でぬらしてしまう事を防ぎ、細かく着脱ぎすることで汗で濡れてしまう事を防げば)問題の大半は防げます。

仮に山岳用品メーカーのウェアであっても、『雑に取り扱って良い』という事はありません、もちろんユニクロよりはタフで、性能も高いのですが、やはり道具は全て『使いよう』なのです、自分のために働いてくれるものには「誠意をこめた取り扱い」をせねばなりません。

分類小分け、重いものは【中央で上側】

分類小分け、重いものは【中央で上側】

こういう細かい事・・・・・・

『着脱ぎで体温を快適な温度に維持する事』や『一歩一歩集中して歩く事で、足へのダメージや疲労を最小限にする事』、『適正な装備を考えて荷物を軽くする事』や『パッキングで重量のバランスを工夫して歩きやすくする事』などが登山というスポーツの芯です、そして全て『自然の中で自分の状態を快適に保つ』ための工夫です。

ぜひ超初心者(ユニクロ)登山から、楽しみながら追求していってください。

→ウェア(ユニクロ)の説明なんかをしている登山の『はじめの持ち物説明』はこちらから。

→2014年5月 ユニクロよりも高性能で、少し高いぐらいのアウトドアウェアも紹介しています。

夕暮れの燕山荘から、夕暮れと槍ヶ岳、そして高山特有の雲の競演

夕暮れの燕山荘から、夕暮れと槍ヶ岳、そして高山特有の雲の競演、ここまでなら、半日のトレッキングで到達できる。

そう!!忘れていました!!

最後にユニクロの最大の『限界』は、ユニクロが『アパレル』であることです、夏山に持っていくべく、フリースや長袖のスポーツシャツが買いたくても、夏(夏前)には売っていません!!!

計画的に購入するか、WEBで入手するくらいしか方法がありません!!


人生の楽しみをあなたのすぐそばのフィールドで!!


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