コラム『ダウンジャケットで読み解く「ユニクロ」と「アウトドア」ウェアの違い』

過去に「ユニクロ」と「アウトドアウェア」の違いを説明しましたが、今回は具体例『ダウンジャケット』を通してその『違い』を示していきます。

 

まずはアウトドアウェアメーカーの「マーモット」のダウンをザックリ説明しましょう。

 

『マーモット Complete QUIX DOWN』

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このダウンの特徴は

1) QUIX DOWN(撥水加工ダウン)を中綿に使っている事がまずあげられます、これによって「濡れ」にある程度の耐性を持っています。FP750と『最高級の』ダウンを使っています。なおウェアの総重量は434gです。定価は37000円(さかいやでは23000円程度でした

 

2)さらに生地は20デニールのナイロン(ちなみに使っている糸9000mで何グラムか?がデニールです。日本人の髪の毛でおよそ50デニールといわれています)にさらに撥水加工をかけています。

 

3)細かい仕様として『胸にポケットがある』点もあげられますこれは大きなポイントで、カメラや携帯など低温ではバッテリーが劣化しやすい機器を『保温』しながら持ち運ぶことができ、取り出しも通常の『腹回りのポケット』よりも取り出しやすいからです。

また袖口はベロクロ(マジックテープ)で絞る事ができ、手袋などにがっちり固定すれば防寒上かなり有利になります。

 

『ユニクロ U.L.DOWN パーカーモデル』

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このダウンの特徴は

1) ノーマルダウン(推定600FP程度)、それなりの品質のリアルダウンを採用しています。重量は230g(実測)生地の薄さもありますが、中綿も少なめになっています(マーモットと比較するとかなり膨らみが違います)。価格は定価で5990円ですが、そろそろ季節も終わりなのでセールで買えば3990円にはなります。

 

2)生地はなんと推定7デニールのナイロンを使用しており、アウトドアメーカーのウェア同様生地の中にダウンを閉じ込める加工で対応しています。

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ユニクロのサイトよりULダウンの生地についての資料

これはかなり「トンガった」設計であるといえます(モンベルのULダウンに匹敵する軽量化への執念を感じます)。

 

3)細かいつくりコミはほぼ何もありません。とにかく何もついていないのが特徴です、フロントファスナーを隠す「返し加工」さえありません(ポケットにファスナーがついているのはエライと思います、g.u.のダウンはもっと安いかわりにこれもありません)。

普通はある、『返し』と『それがない』状態

普通はある、『返し』と『それがない』状態

 

『ユニクロ=マーモット比較』

実際問題としてみた場合「重量比保温機能」はさほど差がないと考えられます。

但し『重量差』はいかんともしがたく、いかにユニクロの生地が薄い(軽い)としても、中綿の容量で差がありますので、単純に『暖かい』のはマーモットと言えます。

 

マーモットは「タフさ」と「耐水(撥水)」が売りです。

生地の20dはまあ通常で言えば「薄め」の生地ですが(パンストの糸がおよそ30d)、さまざまな加工がかかっている事を考えると強度は高いと想像されます。

 

『中綿にも生地にも』撥水加工をかけているため、『外からの雨』『内からの汗』どちらにもある程度対応(あくまでも撥水加工ですから)しています。

 

特に『汗対策』になる「ダウンへの撥水処理」は魅力的な機能です(ダウンをぬらすと2~3日は使い物になりませんがそれが軽減されるとすればそれだけで大きな魅力になります)。

 

ユニクロのダウンの売りは「軽さ」「薄さ」「安さ」です。

ユニクロのダウンは「何もついていない」事による軽さ、と安さが魅力です。

そして『薄さ』も実は重要な要素です。

 

と、言うのは体温調整を考える上では「重ね着」「着脱ぎ」で「温度調整」が出来る事が重要な機能になります。

 

体温調整は「ちょうど良い」を目指して行われます、「乾かないほどの汗をかかず」「寒さを感じるほど寒くなく」という線に向かってです。

 

マーモットはそういう意味では「日本の低山や夏山での行動着」には「使いようのない厚み」があると考えられます。

 

もちろん停滞時(何らかの理由で歩けなくなった時)やテントでの宿泊時にはそれは大きな助けになると考えられますが、「そのためだけにウェアを持っていく」のは少しもったいない気がします。

 

ユニクロダウンが如何に薄くとも、『ダウンはダウン』ですから行動中に使う事は難しいと思いますが、稜線などで風が吹いている状況などでは『ウィンドブレーカー+ULダウン』という服装は十分にありえます。

 

防寒力が不足するようなら、フリースや、化繊の中綿ウェアを1枚追加で持つことで「ダウン」とは異なる性質(大きいのはフリースや化繊のウェアは水に濡れても乾きやすく、防寒力も落ち難い事です)まで手にする事が出来ます。

フリースは『圧縮できない』が『濡れに強い』

フリースは『圧縮できない』が『濡れに強い』

写真の左が『化繊の中綿ジャケット』、右はモンベルの『ウルトラライトダウンジャケット』、モンベルは公平に言って「価格相応」の性能がある。

 

薄いウェアは『細かく体温調整が出来る』という点では非常に優れたツールになります(とはいえ南極探検のような極限状態ではそういうわけにはいきませんけど)。

 

次回は結論と『ユニクロダウンを山で使う工夫』を書きます。

 

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