安価なボトル、とくにペットボトル(PET=ポリエチレンテレフタラート)はあくまでも「使い捨て」が前提に作られています。繰り返して使うなら『ワインキャリアー』ワインも運べる水筒を選びましょう。
【ペットボトルは短期で使用】
繰り返して利用すると一部の化学物質が溶け出すことが知られており、これには「発ガン性」が疑われています。
また、細微な傷(ひび割れ)が発生し、その部分に菌が住み着くことも知られています(実際一週間ほど繰り返して使うと、中のものが腐りやすくなります)。
ペットボトルのほとんどが「中を洗えない」細口になっているのは、暗に長期利用を拒むためと聞いたことがあります。
ペットボトルは比較的リサイクルが容易な素材ですので、エコを考えるなら『キチンと分類して捨てる』のが一番です。
これは本当に豆知識ですが、一般的なPETボトルはキャップはプラになっています、これは破砕後に水に沈むPETと浮かぶPPに簡単に分割できるようになっているからなので、捨てるときは一緒に捨ててもかまいません。
ボトルの蓋は軽めにしめればゴミを圧縮するとき簡単に済みます、潰れるボトルは潰して捨てましょう(運送には自動車を使います、密度が高いほうが経済というものでしょう)。
【プラスティックの水筒】
また市販されているプラスティックの水筒の類もその品質によっては同様の問題が起こる可能性があります。
アメリカなんかではプラのボトルにBPA FREE=ビスフェノールA未使用なんて「効能書き」があります。
BPAは合成ホルモンで、前立腺に悪影響を与える可能性が疑われています。
【種類も様々】『使い続けれる』プラ水筒
まあ、現状では明確な答えは出ていないのですが、長期間使いまわしたい場合は、やはりプラタパスやナルゲンボトル、あるいは「金属+コーティング」がされているボトル類を選ぶべきです。
『折りたためる水筒』プラタパス(カモノハシ)はBPAフリーで、しかも登山などのアクティブスポーツ向けに作られているので死ぬほど頑丈です、うっかり踏むくらいの衝撃ならビクともしません。また、「ハイドレーションシステム」というシステムもプラティパスのほぼ独壇場(ハイドレーション用のプラティパス(右から二番目)は「底」がフルオープンになってザブザブ洗える)。
「元は研究用」ナルゲンボトルは「低温・低気圧」などの劣悪条件でも使える「エンジニアリング」プラボトルで、もともと研究用の最高級グレードのプラを山岳ボトルに転用したものです、各社から提供されていますね。
左は、ナルゲン水筒、右は山の道具屋でよく売られているボトル、燃料用のアルコールなどを入れるもの。
【伝統的】ワインの味を変えない『金属の内面コーティング水筒』
金属ボトルではSIGG、Klean Kanteensが最近では有名ですね。
もともとはグランテトラやマルキルといった「金属の内面コーティングボトル」は、「おいしいワインを山にもって行きたい!!」という人間の飽くなき欲望が進歩させたのです(多分)。
こういう「ちゃんとしたボトル」は大体アルコールも持ち運べます(ワインキャリアー)
※サーモスとかはコーティングがありません「ステンレス」ボトルでもアルコールや味噌汁なんかには反応(サビ)してしまうかもしれないのでご注意を。
【置いておく水は「水道水」がおススメ】
ちなみに非常用の水(ザックの奥に隠しておいて緊急時にしか出さない水)には「ただの水道水」フィルターを通していない水道水が最適です。
残存塩素(ちなみに日本の水道水の塩素量はWHO勧告の1/5以下)が殺菌効果を持つからで、家で非常用にためておく水もフィルターなどを通さない水がおススメです(綺麗なタンクになら正直一ヶ月くらいは平気な感じです)。
帰りには僕も水道水を捨てて、「アルプスの水」を持って帰ったりしますけどね。