超初心者”暑苦しくない”登山計画「涸沢市民-涸沢まで編」1/3

かつて涸沢には貴族がいた、ワンシーズン20日から40日間ものあいだ、涸沢に居を構え、君臨するクライマー達だ。
本計画は彼ら”貴族”の遺風を偲び、その精神の一部をかいま見ることを目的とする崇高な計画なのである(違)。

 

【計画の目的】

初心者を連れて、しかも日本アルプスに直接触れさせる事で、「小学校の厭足(エンソク)」などで登山に付与された「辛さに耐えることが登山」「暑いのが登山」「苦しいのが登山」という固定観念を打破する事が目的。

つまり、『辛くない』『暑くない』『苦しくない』山行というのがこの計画のテーマなのです!!!!

本当の登山はクーラーの中を歩くようなモノ(写真はタクシーなら止まってくれる、大正池のビューポイント)

本当の登山はクーラーの中を歩くようなモノ(写真はタクシーなら止まってくれる、大正池のビューポイント)

【ルート選定】

ルートは、日本随一の観光地でもある上高地を通過して、涸沢までにしました。

計画の実行可能期間は6月から9月の間、この期間であれば涸沢までのルートは安定しており危険もほぼないと言えるでしょう。

高地を歩く問題(高山病)も上高地の『梓川沿いハイキング』をする事で、高地順応がすませられる点もこのルートの良い点です(特に高齢者などと山へ行く場合はこういう軽いアプローチが存在するルートを選ぶ事は特に重要だと考えられます)。

上高地は"神高地"神の土地という事

上高地は”神高地”神の土地という事

【計画・ルートの概要】

全計画は一泊二日(+予備日 1日)が適正と結論しました。

 

まず一日目、【自動車移動】大阪を早朝1時発。

(移動開始時間が早いのは我々は一応まだ現役世代であるのでやむ得ないですが、これについては以下に日程に余裕がある人向けのオプションプランを示します)。

 

1時に出れば、上高地も近年高速道路の改善もあって、7時ごろに現地付近に到着できます。

上高地バスターミナルまで入れるのは商用車か徒歩、自転車のみ。

上高地バスターミナルまで入れるのは商用車か徒歩、自転車のみ。

タクシー会社に予約を入れておいて、そのまま上高地を目指しましょう。

ちなみにタクシー会社によっては車を預かってくれます(駐車場代が浮く)、私たちは「高山タクシー」を使っています。

 

このあたりのタクシーは『ベンチシート』と呼ばれるシートを使っているため、前に3人、後ろに3人と計6人乗れます、つまり『普通自動車』で移動してきた場合、タクシー1台で全員(5人)が乗れるということです。
歩き始めるのは諸々あって「8時ごろ」にはなるでしょう。

 

【1日目 山行:6時間】

朝の上高地の気温はおそらく5度から15度、日中になっても24度くらいです。クーラーの中を歩くような物です、山というのはこうでなくてはいけません。

私見ですが、夏の低山を歩くのは修行でしかないと思います、もちろん試練を求める人を否定しませんが、超初心者登山としてはやめておいたほうが良いでしょう。

 

上高地から涸沢はおよそ6時間、14時には到着できる計算になります。

 

スタート直後にある『小梨平キャンプ場』の梓川沿いのテント場に立ち寄り「河童橋とは違うアルプスの景色」をまず見せましょう、ツカミが大切です、

ほんの5分歩くだけでまったく違う「上高地」が見れる、小梨平キャンプ場。

ほんの5分歩くだけでまったく違う「上高地」が見れる小梨平キャンプ場。

この一日の行動時間、『6時間』というのは一般的には『長すぎる』時間ですが、上高地を歩行する前半3時間は思いのほか快適で、苦しいと思う人は少数でしょう。

前半の特徴は梓川沿いのフラットなルートを歩くという事、"登らない"山歩である。

前半の特徴は梓川沿いのフラットなルートを歩くという事、”登らない”山歩である。

前半は一時間に一回茶店もあり快適な行程となる。(写真は横尾山荘)

前半は一時間に一回茶店もあり快適な行程となる。(写真は横尾山荘)

 

問題は後半、残念ながら普通人が歩く場合、後半3時間は『登山登山した』感じでそれなりに疲労感があるでしょう。

横尾山荘から橋を越えると、山道に入る、後半部の始まりだ。(写真は屏風岩を横尾(後半スタート地点)方向から眺めた図)

横尾山荘から橋を越えると、山道に入る、後半部の始まりだ。(写真は屏風岩を横尾(後半スタート地点)方向から眺めた図)

とはいえ景色の移り変わりや、その美しさから受け取る感慨と十分バランスする範囲です。

エンソクではなくスポーツや、レジャーと同じ楽しめるルートになっています。

後半部の更に真ん中にかかる橋、ここからしばらくは斜度がキツイ。

後半部の更に真ん中にかかる橋、ここからしばらくは斜度がキツイ。

では、なぜここで6時間を歩く計画にするか?一泊二日にするか?ですが。

それは普通人との対話の結果「しんどいのもイヤだが、山域生活はもっとイヤ」というのが一つの『平均値』という認識があるからです(山域生活でもっともイヤがられるのは『風呂がない』という事と、『トイレが水洗ではない』ということ)。

私たちが超初心者登山を計画する場合はそれが『どんなにすばらしい体験』でも「山域生活」は「一泊まで」と決めています。

しばらく歩くと、"雪渓"などが見え、どんどん"アルプス"っぽくなっていく。

しばらく歩くと、”雪渓”などが見え、どんどん”アルプス”っぽくなっていく。

あなたが登山をやっていて、体力にも余裕があるなら目の前の穂高連山を前にしてすごすごと撤収する事に抵抗はあると思いますが、同行者に『来年は登ろうね』位の事を言ってゆっくりと過ごしましょう。

涸沢到着、"雪と岩"そして高山植物の世界である。

涸沢到着、”雪と岩”そして高山植物の世界である。

 

→次回「泊まるならどっち?涸沢ヒュッテVS涸沢小屋」

 

 


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