まだ疲れていますので、ちょっとした話題を。
Wired.jpでも取り上げられていましたがイギリスの「Royal College of Art(王立アート大学)」のデザイナー Gemma Roperがサイクリスト向けの「骨伝導ヘッドフォン」のプロトタイプをデザインしちょっとした話題になっています。
本来骨伝導スピーカーは写真のように「左右に一つづつ(一対)」にするのではなく「二つづつ」にすることで音を良くするのが普通ですが今回は着脱という都合から「一対式」が採用されています(実際のテストで二対だと「利用率が下がる」のだとか)。
このアイデアの面白いのはつまり「顎紐型スピーカー」という道を開いたことで(これなら二対式でいけるでしょう)、これは「すべての現場作業者」にも福音になるかもしれません(喉から直接音を拾うマイクもセットにすれば良いわけです)。
枯れた技術を、「少し考えを変える」だけでもまったく違う製品が生まれる、まさに「イノベーション」の好例であると思います。
ちなみに盛田昭夫(この連載も終了です)によるとイノベーションの先にある「インダストリアル(工業化)」はもっと高度な概念で、「1)発明・新規技術の発見というクリエイティビティ」「2)イノベーション(プロダクトプランニングとプロダクションのクリエイティビティー)」そして「3)マーケティングのクリエイティビティ」の三つのクリエイティビティが連動する必要があると指摘していたそうです。
この製品も「三つのクリエイティビティ」に恵まれたらいいなと思っています。