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AX戦略「イレジスティブルスナックの物語」CEOロリとリーダーブライアンの挑戦メモ

そういうわけで、今回は普段とは毛色が違いますが「アジャイル経営への変革」をテーマに2021年に書かれた本の冒頭の物語がベインというコンサルファームの著作で紡がれており、この指し示すところが非常に意義深いものだと思うのでご紹介します。

※アジャイルとは「俊敏」という意味


AX戦略(ベイン&カンパニー)

巻頭の物語からの抜粋

「イレジスティブルスナックの物語」
CEOロリとリーダーブライアンの挑戦メモ

ブライアンは(買収されベンチャーから移籍して)「会社の規定によって、6人の上司の承認がなければ何もできなかった上に承認には数週間を要した、ブライアンはレンガの壁に頭からぶつかることを永遠に繰り返しているように感じた……しかしそのとき、CEOのロリがブライアンを呼んだ」

……2週間後プロトタイプの評価会議(参加した役員はロリと研究開発部門のケリーだけ)

ロリ「チームが発足して3ヶ月以内にプロトタイプができるなんて初めてです。普通は6ヶ月かかるのに。皆さんは見事に2週間でやってのけたのね。プロトタイプは確かにパーフェクトではありません。形も改善の余地があるし、少し焼けすぎです。しかし、皆さんが何を目指しているのかよくわかりました……そして気に入ったわ」

以下に紹介するメモにも頻繁に登場する「CEO」、CEOの強いコミットがなければPoCは意味を持つものにならない→経営は変わらない。

ブライアンのメモ

(「」内はメモが追加された「推進力」を物語から追記したもの)

アジャイルの拡大

-アジャイルチームvs大企業

「ロリはブライアンの求めるチームを確保するのにCEOとしての権限を総動員するしなければならなかった」

体制と人材

-能力のギャップ

「ブライアンはスーパースターを揃えることなど望んでいなかった……普通の人々で上手くいかなければ、アジャイル方式を広げることなどできない……チームの人材が揃ってフル(タイム)に働けるようになるまでプロジェクトをスタート(しなかった)」

 -シェフ(特殊なエンジニア)

「(例外的にパートタイムで採用、データエンジニアなどを一つのプロジェクトで採用するのは非現実的という事だと)」

-アジャイルのキャリアパス

「この新規プロジェクトが終了した時に、彼らは元の上司のところに戻るかもしれないのだ(役員は報告を強く要求した→アジャイルにおける役員の役割を確認し、CEOがそれを支持した事で解決した)」

-パフォーマンスマネージメント

-地位、役割、決定権限の明確化

-ビジネスの定義とP&L(損益)責任の明確化

「なんでも取り仕切りたがる役員の一部が、問題点を指摘し始めていた(自分達向けの会議の設定を要求した、最終的には役員へのアジャイルの教育(役員の役割は指示ではなくチームの障害を取り除くこと)とCEOの支持で乗り切った)」

リーダーシップと企業文化

-信頼と権限委譲vs指示と管理

-アジャイルチームにおけるリーダーの役割

-マネージャーの付加価値

-障害の除去

プロセスとテクノロジー

-モジュラーテクノロジーアーキテクチャ(サービス指向アーキテクチャとマイクロサービス)

-アジャイルなソフトウェア開発

「(社内ITは9ヶ月必要と回答)外部に支援を求めるのは好きではなかったが、すぐに第三者のプロバイダーと契約を結びオンラインコミュニティのプラットフォームを作り上げた」

-業務プロセスの更なるアジャイル化

「(社内の規定が当局の求める)水準をはるかに超えていた……食品安全担当のエリンは彼らが経験したいくつかの問題点を紹介し…(最終的には同意書を取る形でプロセスを短縮できた)」

-大規模で複雑なプロジェクトの小さな塊への分解(と最適化)

「(消費者の求める新しい原料を導入する事で)安全性確認のために時間がかかり、そのせいで商品化に遅れが出るのは仕方ない事だと納得した……そうしたボトルネックを避けるために作業全体の見直しを行った」

-すべての業務の消費者ニーズへのフォーカス

「消費者は、商品の中身が見えるように透明の包装材を望んでいた……包装部門は……商品棚における賞味期限が短くなるのではないかと……メンバーは、新興のライバル会社が透明な包装を何ヶ月も前から使用している事を知っていた」

計画と資金調達

-事業計画と予算化の頻度および柔軟性の向上

「(CFOは実験用のラインの予算を却下した)来年の事業計画に盛り込まれるまで、別の方策を探って下さい(CEOはCFOの判断を覆す事は好まなかったが直ちに予算をつけた)」

エピローグ

第三回目の評価会議はアジャイルにさらに勢いをつける契機になるか、それとも懐疑的な社内官僚にアジャイルを潰す攻撃材料を与えてしまうのか……

抜粋者コメント:まあもちろん本のテーマからして「成功」になるのですが、ポイントはここで描かれた「あるある」はアメリカを含む多くの企業で「部屋の中の象」状態→誰もが気づいていながら解決されない問題であること。それを解消するのが「王道的な」経営進化の方法である事が重要です。

良い戦略悪い戦略

よく言われるように「失敗や不幸は似通っている」ものですし、「良い戦略悪い戦略」でも語られたように、「良い戦略」は複雑でも、難解でもなく、秘密でもないものです。

むしろ「スタンダードなものを徹底する」(本作で語られているようにまずCEOからコミットする)事が重要です。

(湾岸戦争で米軍は軍事的にはあっというまにイラン軍を屈服させましたが、あの時使われた「片翼包囲」はローマ時代からよく知られた戦略でした、それを地球の反対にある砂漠の戦場で十分な規模の軍を「デリバリー」できた兵站、基盤の構築こそが勝因で、戦略はそれを「正しく用いる方向性」にすぎません)

ちなみにこのメモは物語の中で追記される形式なので正確な順番はわかりません。
→完璧なメモを作りたがるエリートは多いですがコンサルファームが起こした著作でもこういうメモが乗っています、アジャイルの最大の敵は「完璧主義」です。

→ベインの日本法人でのAXの紹介動画
https://www.bain.com/ja/insights/ax-movie/

中古なら1円出品もあったので興味があればお手に取って下さい。
アジャイル経営の効果の研究などデータも載っているので社内の説得にはもある程度役立つでしょう。

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