そういうわけで、今回は帝国により大きなチカラを与える「イベントカード」の説明です。(今回も画像はWikipediaより)
これらのカードは自分の手番で3枚引き、1枚を後に取っておく事ができ、1枚は捨て、1枚を使う事ができます。
カードは自分の手番中に有効で、手番が終了したら「使用済みカード」として集めておく(山札が無くなったらこれと、下の「捨て札」を再度シャッフルして山札にします)。
カードを捨てる場所は3つのボックスがあります、プレイヤーはこの3つのボックスにカードを捨てますし、ここからカードを引くことも出来ます。
(これとは別にもうプレイに使用できないカードは引いた場合はプレイから外して箱に戻しましょう、代わりに更に一枚のカードを引くことができます)
【カードの効果と解説】
- 人口爆発(4枚)【Epoch2~5】
「麦を獲得するごとに、勢力が+2ではなく+3される」
好天は農作の効率を高めました、地球レベルでの気候変動による好天や、逆に火山噴火による粉塵が太陽を遮り地球の平均気温が1~2度変化すると世界に大きな変化を生みました。
- 密集歩兵(4枚)【Epoch1~2】
「軍事力が+1される」
一定の装備を持って密集行動をする訓練を受けた歩兵隊を持っています。
これは基本的な戦術に対応できる軍隊です。
例えば、ギリシアのファランクスは錬度の低さを装備と密集戦術で補う方法であるといえます。
これに比較すればローマのレギオンは、状況に応じて密集や拡散を使い分ける方法といえます。
統一した規律を守りつつ、拡散や集合を繰り返すことが出来る軍隊が優れた錬度を誇る軍隊といえます、それについては”精鋭部隊”のカードで表現されています。第二エポック以降は訓練された職業軍人の誕生により時代遅れになります。
- ヒッタイトの鉄(4枚)【Epoch1】
「鉄を持っていなくても軍事力を+1」
歩兵に優れた装備を与えています。 優れた装備を持つ兵士は敵の攻撃には傷つかず、敵への攻撃は効果を発揮する強力な軍になります。
優れた装備はそれだけで兵士の士気を向上させ、攻撃力と防御力を単純に向上させましたが同時に国家に多額の負担を強いる事になりました。ヒッタイトは製法は滅亡まで秘密にしていましたが鉄器を輸出しており、エジプトなども度々購買していました。
- 騎馬民族の助力(2枚)【Epoch1~4】
「馬を保持していると、軍事力が+1される、但し都市攻撃時は無効」
騎馬を軍事的に活用することは、実は現在でも困難です。
騎乗という特殊な技術に習熟した人間を多数揃えなくてはならないからです。
実際の歴史にも騎兵(騎馬民族兵)と歩兵が戦闘した場合、平原での遭遇戦ではケースによっては500対1近い戦力比があることが残されています。
騎兵は現代で言えば戦闘機パイロット同様に高度な専門技術者なのです。
騎馬民族は時に農耕民を襲う恐ろしい敵になりましたが、それと同時に多くの王や皇帝を助けました。
たとえば、カエサルを助けたゲルマン騎兵隊やヌミディア王ユバⅡ世、曹操を助けた匈奴の王「於夫羅(オフラ)」などが居ます。
- 冒険者(3枚)【Epoch3~5】
「3コマを、自由な場所に配置できる」
欲望と名誉欲にあふれた冒険者があなたの帝国を勝手に広げました。
欲望と名誉を求める大望は、不十分な装備や、か細い食料をも物ともせず、帝国の新たな領土を開拓しました。
古代においては、カルタゴ人は早くもアフリカ西岸まで訪れ交易を行っていましたし、バイキングが北米へと渡っていたことはほぼ確実視されています。大航海時代にはわずか数百のスペイン人がインカやアステカ帝国の領域まで進出していきました。
- 偉大な兵士(4枚)【Epoch1~2】
「無条件に戦闘を2回勝利する」
戦争は古代から大規模化し、集団化してきましたがそれでも偉大な一人の兵士が戦闘を勝利に導いたようなケースは幾つか見られます。
クラッシニオスという100人隊長は”我々が勝ちましょう、カエサルよ、あなたは私に対して生きようが死のうが、感謝をすることになるでしょう”という言葉を残し勇戦、カエサルはポンペイウスとの不利な戦いを制しました。
また古代の王はすべからく有能な「兵士」でもあるのです
士気の高く、有能な個人やチームが時に戦争さえも左右するのです。
- 偉大な指導者(3枚)【Epoch1~5】
「カードを追加で2枚引き、2枚プレイすることができる」
偉大なリーダーは国家に活力を与え、その国家の力を効率的に生かせるような状況をビジョンや法律によって作り出します。
カエサルは寛容を旗印に、多くの人々にローマ市民になるチャンスを開く事で国家を活性化しましたし。
メディチ家はフィレンツェに文化や芸術を振興する空気を作り出すことでイタリアルネッサンスを牽引しました。
第二次大戦の英雄として有名なロンメルも第一次大戦では一個中隊(およそ200名)でイタリア軍の要塞を攻略し一個師団(およそ10000名)の攻勢を撃退していますし、日本では楠木正成が1000人の兵士が金剛山の千早赤坂城に立てこもり80000騎と言われている足利幕府の軍勢を退けています。
- 精鋭部隊(2枚)【Epoch1~5】
「地形によるペナルティ無効(防御側の優位がつかない)」
古代においては錬度(規律)、士気(やる気)が高い部隊は圧倒的な戦力を誇りました。
例えばペルシアのギリシア侵攻時にはスパルタ軍が300名で(実際には総勢は5000名程度だったと考えられていますが)、テルモピュライの戦いを戦ったとき、ペルシア軍は精鋭の不死隊を含む数万の軍勢を投入して4日間の戦闘が行なわれましたが、ペルシア側はギリシア側の隊列を崩す事もできませんでした(最終的にはペルシア側に迂回をされたため、ギリシア側はスパルタ軍を中心に2000名ほどを残して他の都市の部隊は撤退した)。
この戦いでギリシア側は全滅しましたが、それまでにペルシア側は20000人の死傷者を出したといわれています。
組織的戦闘が可能でよく訓練された部隊は、包囲下においても農兵を集めた部隊との戦力比は……この例から単純に考えると10対1程度となります。またこの部隊は革新的な戦術実現した部隊でもあります。
戦術の実現とは「ある兵器の特性を生かす利用法の発想」と「それが実現できるチーム」の確立(つまりそういうチームを育てる体制)によって成り立つものです。
世界史で特に重視される戦術はマケドニアの「ファランクスと機動力の活用」、ローマの「歩兵の戦術革新(レギオンの確立)」、ハンニバルの包囲殲滅、モンゴルによる「機動力中心の戦術確立」、スウェーデンの「三兵戦術」などがあります。
所持する兵器が優れていても戦術の未熟によってしばしば敗北してしまう軍隊も存在しました。例えば中世フランスの装甲騎士は当時最高の破壊力を持つ兵科でしたが、十字軍や百年戦争、対モンゴル戦などではよく訓練された敵軍に完全に「無効化」され、壊滅されています。
- 中興(2枚)【Epoch2~5】
「過去に自分の担当した国を、現在の帝国カードの値「活力」の値で再度拡張できる」
新たな指導者を迎えて国が再度成長期に入った事を意味するカードです。
しかし、多くの場合かつてほどの勢いを得ることは難しいのです。
- 内紛(2枚)
「3マスを指定し国家の商業力と近隣の国家の商業力で戦闘する」
巨大な国家が運営されるようになり、その内部での価値基準が1つに定まってくると多くの場合その価値基準から外れた人々(例えば白人国家における黒人)が不況時に社会の中で落伍させられ、不満を持つようになります。
巨大な国家には様々な民族が住み、また様々な価値観を持って生活しているからで、これらの価値観の相違が国家を分断していきました。 これらの分離運動は多くの場合近隣の国の影響を受けて、長い期間を持って帝国の統治を無効化していきました。
- 迫害(2枚)
「合計で3個の商人ゴマを移動できる」
武力による背景を持たない民族の商業的な成功は嫉妬を招き、しばしば迫害を生みました。多くの場合、それらは自民族やさらに他民族の商人の賛同の下に実施されました。
- 共和制(3枚)
「イベントカードをターン終了後も継続できる」
国家をより強固で長く継続するためにはより多くの人々を国家の命運に同意させる必要があります、このためには民主主義と、貴族制、そして君主制の3つの政治体系を組み合わせた政治体系を確立する必要がありました。
ローマ帝国は「政治」を個々の集団や個人から分離し『国家』という観念と『ローマ法』という同意に基づかせた(共同体の参加者はいかなる権力者であても法には従わねばならない)ことでこれに成功し、1000年近くの長きに渡り帝国を存続させることに成功しました。
- 天才の登用(3枚)
「資源をなにか1種類獲得していることにできる」
天才的な科学者や芸術家の登用が国家の資源(人的・物的)を有効に活用し様々な成果を生みました。アルキメデスはシラクサを奇妙なツールで防衛しローマから恐れられましたし。諸葛孔明は弩を改良し、流馬といわれる搬送機材を開発し、数倍の国力の魏に幾度も戦いを挑みました。
最も有名なのはレオナルド・ダ・ヴィンチで絵画でも才能を発揮しましたが、要塞の設計や様々な兵器の設計にもチカラを発揮しています。
- 天災(2枚)
「2マスを選択する、選択した2マスの都市が1段階破壊され、偉大な建造物は除去される。このマスの軍事力はこのターン-1される(マイナスになった場合勢力ごまを取り除く)」
現代においても巨大な天災は脅威ですが、巨大な地震や火山の噴火によって人間の営みが甚大な被害を受けることは十分に考えられる事です。 ベスビオ火山噴火によるポンペイの壊滅や、巨大地震によるアレクサンドロスのファロス灯台の崩壊(古代の学者フィロンが選んだ七不思議のひとつ)やアレクサンドロス自体の一部が水没した事が知られています。 また聖書で描かれる”ノアの箱船”や”バベルの塔の破壊”は実際の大洪水、古代の中東で都市の守り神の神殿として建造されていたジッグラトが地震で崩壊した有様をモデルにしたとも言われています。 都市も大きな厄災を受け、迷信深い時代にはそれが凶兆として受け取られ、時にその都市や地域は再建され無いこともありました。
- 資源の枯渇と発見(4枚)
「1つの鉱山が枯渇する鉱山1つに枯渇マーカーを置く、別に新しく鉱山が発見される、鉄、金といった地下資源を自由に置く」
ある鉱山の鉱山資源は時に枯渇しますが、地球全体での埋蔵量が尽きる事はなかなかないのです、石油なども1960前から「40年で枯渇する」と言われながら現在でもまだまだ新たな油田開発が可能なのです
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