三種の神器の最後の部分、雨具の説明でしつこく述べたように、結局雨具というのは「生地(メンブレン)」です。
今回はそのメンブレンについてさらにマニアックな話をしましょう。
さて、『防水透湿性素材』とはどんなものでしょうか?
防水透湿性素材は水蒸気を通し、水を跳ね返すという特性を持つものです。
簡単に言えば『雨を跳ね返し、汗を逃がしてくれる』という機能を持ちます。
この中には主に二つの系統があります。
これは「ゴアテックス」と「それ以外」です。
実はこの二つは明確に技術が異なります。
まず、ゴアテックスについての説明をしましょう。
ゴアテックスは「超微細穴あきフィルム」の力で「防水透湿」します。
水蒸気は穴を通って出て行きます、そしてこの穴は非常に小さいので「水」は通りません。
イメージはわかるでしょう?水と水蒸気では、水蒸気のほうが小さいのです。
(まあ厳密にはどちらもH2Oなのですが、液体と気体では実際通過できる穴の大きさは変わります)
「水(液体)は通らなくても、水蒸気(気体)は穴を通る(通るくらいの穴)」というのはイメージできましたね?
さて、これで基本的な理解はOKなんですが、でも考えてみると不思議じゃないですか?
「穴が開いてるだけなら、水蒸気は出るかもしれないけど、入ってもくるんじゃないの?」と。
実のところ・・・・・・
そうなんです。
ゴアテックスの超微細な穴には弁なんてついてません(つけれません)から、ほうっておくと水蒸気は出入りします。
でも、実はまったく問題なし安心なのです。
なぜか?それは雨具の内側と外側では「温度差」があるからです。
中学の理科の実験でやりましたよね?
『物質は暖めるとふくらみます。』
気体も例外ではありません・・・・・・というより、むしろ気体はより温度の影響を受けやすいのです。
水蒸気という「気体」も体温で温められると『膨らむ』わけです。
雨具の内側は体温で温められて『膨らんだ水蒸気(高圧)』、雨具の外側は大体それよりも気温が低いことが多いので『縮んだ水蒸気(低圧)』という状態になります。
ですので、水が低きへと流れるように、『高圧の内側から、低圧の外側へと』水蒸気は流れ出ていくのです。
さて、この解説でわかると思いますがゴアテックスの特性としては『内外温度差が高い=気温が低い』ほど透湿性が高まるということになります。
また、「撥水性能」はこの透湿性を維持するための隠れた立役者です。
ゴアテックスメンブレンは防水があるので、仮に生地がベトベトにぬれても水を中には通しません(ぬれたように感じるのはムレとそれが雨で冷やされるためです)。
しかし、表面がベトベトになっていると、その水の膜で穴がふさがってしまいます。
したがって、撥水している状態でなくては透湿性は発揮できないわけです。
同じようにゴアテックスはあくまでも「気体」を通す仕組みなので、雨具の内側には一定のスペース(空気の通る)があったほうが良いです、夏でも長袖の化繊ウェアを着ることが撥水性能をよりよく発揮させる事になります。
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