そういうわけで、前回は「痩せる」ということをどう捉えるべきか?というお話をしました。
「ハードな運動を1日やってもそれは水分が出入りするだけで、体脂肪は減っていないから『痩せる』とは言えない」というお話でした。
でも『体脂肪活用力』は大切で、それが低いと『痩せる』ために必要なこと『普段から摂取エネルギー(炭水化物)を減らすことができない』というような話をしました。
体脂肪活用力はしかし、日頃の『注意』で向上していくことができます。
「ほんのりとした空腹感を長く続ける」
キャンプサイト式では、痩せるのは「運動している時ではない」と考えます、もちろん全く影響がないわけではないですが、それは「微々たるもの」だと考えます。
では、いつ痩せているのかというとそれは「普段」、普段というのは例えば「仕事をしているとき(それが座り仕事でも)」あるいは、通勤中など全くごく普通の「普段 」にです。
痩せるということが、「体脂肪活用」であり、それは「入金」が足りない時に補う(わざわざ銀行まで下ろしに行く)ものだとお話をしましたが、預金と体脂肪には大きな違いがあります。
「体脂肪は万単位では下ろせない。」
体脂肪は当然ながら必要だからといってすぐに全部下ろせるものではありません。
下ろせるのは、ほんの少しずつです、この「下ろせる量(を決める人体の能力を)」にとりあえずは「体脂肪活用力」と名前をつけています(何度か繰り返していますね)。
脂肪を使うためには体内でこれを分解し、血液にのせられる形へと「化学変化」をさせる必要があります。
この量は個人によってかなり異なりますが、まあ細かい数値はどうでもいいです、あなたはこれは例えば60分にどれくらいだと思いますか?
体脂肪を、細胞から分解して血液に流通させられる量です。
一度実験をしてもらえれば良いのですが食べるもの.飲み物の量(あとは出した量)がを厳密に計算して「最大限ダイエットに努力した」としても、1日数gしか減っていないはずです。
つまり、普通の「体脂肪活用力」では体脂肪はなにをどうしても(手術でもするのでなければ)最高で「一日数g」しか減らないのです。
そして、それが仮に10gだとすると、必要なのはわずか「70kcal」の欠乏(脂肪分解)に過ぎません。
運動に換算すると「60分睡眠するのと同じ」程度のカロリーになります。
でも脂肪が分解できるのは1日に10gとすると、毎時に「痩せられる」量は、0.5gずつ、カロリーで考えると「3kcal」ずつでしかないわけです。
ただし、この能力は向上すると考えられています、マラソン選手などは特に高いと考えられており、現代人は「低い」と考えられています。
現代人は日常的にカロリーを口から十分以上に摂取する事ができる状態で、『必要がない』からそんな面倒なことはしないと考えられています。
逆に日常的に行えばこの能力は向上します・・・・・・脂肪を使うことを『預金を下ろす』と表現していますが、やはり日常的に行っている経理の人間のほうが給料ぐらいしか下ろしに行かない普通の人よりも効率的に「お金が下ろせる」ようになるのです。
「体脂肪を減らすという観点だけを見れば運動は無駄」
体脂肪を減らす観点から言えば「睡眠」でさえ「ハードすぎる運動」で、必要とされる消費カロリーの10倍ものカロリーを消費してしまうのです‼︎‼︎
…って、流石に消費カロリー全てを「体脂肪」から出せるわけではないので、そうはいかないとは思いますが、痩せるために必要な運動というのは実は「極小」だというのはなんとなくわかっていただけたかと思います。
必要なのは「姿勢を良くして仕事をする程度」です(姿勢を良くする意義は、消費カロリーを高める以外にもうひとつ意味がありますが、それはまた後で説明しましょう)。
「運動の意義〜痩せられる量は『脂肪活用力×ほんのり空腹な時間の長さ』」
そういうわけで『体脂肪を減らす=痩せる」という点では「運動なんて無意味」でむしろ、どれだけ長い間ほんの毎時間7kcalの「空腹(=脂肪分解が必要な)」状態を作れば良いのだということがなんとなくわかっていただけたと思います。
では、運動にはどういう意味があるのでしょうか?
「運動の意義『現代人病〜脂肪活用力の欠如を改善する』」
さて、ですが現代人の中にはこの「ほんのわずかな空腹状態」にも耐えられない人がいます、これは僕の言い方をすると「口座の印鑑を失くしてしまった」状態です。
体銀行の脂肪口座へのアクセス方法を体が忘れてしまうと当然ながら痩せるはずがありません。
具体的に言えば『体脂肪を活用するために必要な生化学反応(化学物質)の分泌が弱い、鈍い状態』では、当然毎分の体脂肪消費量が小さく、同じ時間「脂肪分解が必要な状態を」維持しても痩せる量は減ってしまいます。
そして、『この能力を取り戻す、あるいは向上させる』のに運動は効果的です。
筋量が増えることで「待機カロリー」が増えることはほとんど意味がないはずです、『痩せる』という意味では、強めの運動でエネルギーを脂肪から出す必要が生まれることで「体脂肪活用力」が向上することが運動の意義です(ただし、筋肉を生成することでエネルギーやビタミンが活用されると、脂肪がつくことを防ぐという意味はあると思われます)。
そして、この点を考えると最も良い運動は『自転車(中距離以上)』になります。
長時間の競技でありながら、楽で、人体への衝撃も小さいので素人でもある程度続けることができるからです。
ランニングでいきなり30分走れる人はほとんどいませんが、自転車ならできない人の方が少ないはずです、痩せたいだけなら自転車です。
繰り返して言いますが、この「運動」はあくまでも「体脂肪活用力 」を高めるためのもので、痩せるのは「普段」です(もちろん、自転車運転中はより多めに脂肪は分解されますが、普段仕事をしている時間と、自転車に乗っている時間を比較すると、「普段」という時間のほうが圧倒的に長いので、日常的な「ちょっと空腹」のほうが効果があります)。
普段、ほんのわずかにエネルギー(炭水化物)の摂取量を減らして「軽い空腹状態」が続いている時間が「痩せる」時間です。
「食事制限の量」
食事制限のポイントは体脂肪の元になる「炭水化物、糖分」の類に絞って、他のものはむしろ若干増やすべきでしょう。
食事制限の量ですが、僕は朝は炭水化物を取りません(例えば味噌汁だけ、コンビニでおでんの糸こんにゃくと大根だけ)、昼はご飯を必ず半分にしてもらいます。
僕が朝飯を食わないのは前夜にお酒で十分なエネルギーを体内にストックしているからですので、飲まない人は朝多少炭水化物をいれないとダメだろうと思います(毎時間たった7kcal前後の脂肪を使うだけなのですから、無理しても仕方ありません)。
ちなみに夜も、酔っ払って興が乗ったとき以外は炭水化物を取らないようにしています。
夜ならカレーもご飯抜きにしています。
実際タレや、ソース、そしてなによりお酒に糖類が入っているのでこれでほんのり空腹感があって、我慢できる…という状態が朝起きてから、昼まで、昼もご飯を半分にすると15時くらいから空腹感が来て退社時間まで続いています。
間食はしないほうが効果は出ると思いますが、少しずつ食べる分には問題ないと思います。
特にエネルギーを少なめにして、仕事で少し強めの肉体労働・・・たとえば「書庫整理」なんかが入ると、エネルギー欠乏に耐えられず立ちくらみなどが起こる可能性もあります、こういうときは糖分を取りましょう。
ポイントは空腹感が消えない程度にしか食べない事です。
空腹感があるということは、エネルギーが足りていないということで、我慢できるということは体内の何処からかエネルギーを調達してきていて(筋肉と脂肪からです)、必要な分を補えているということを意味するからです。
「空腹感がある時間は連続して長い方が良い」
そして、どんな事でもそうですが「仕事は続けてやったほうが良い」という原則があります。
運動なら30分つづけてやると体脂肪が燃え始める、なんて言われたりします。
仕事だって、着手した直後よりも、準備が完了してから「のってきて」作業効率は上がります。
つまり「空腹で脂肪が分解される時間も長ければ長いほうがよい」と考えられるでしょう。
「痩せる」ために必要なのはこの空腹感をどれだけ長く続けられるかにかかっっています。
「姿勢を良くする意義」
姿勢を良くすることには幾つか意味があると私は考えています。ヨガのような体操が効果的なのは、「体内の配置」が正常になるからだと考えられます。
体を捻じったり曲げたりを続けると、その部分の代謝が「物理的に」阻害されます。
具体的に言えば、血管が「折られて」その辺りを血流が流れにくくなります。
その血流には脂肪の元になる「栄養」が含まれています、これは細胞に取り込まれて「脂肪」になっていきます。
さて、この栄養は血流の流れが溜まっているあたりで細胞により多く取り込まれるはずです、川の流れでも「堰」があるあたりで砂も溜まっていきます。
実際血液は毛細血管などの狭い部分を通り抜ける時に赤血球は「変形」しなくては通れないくらいなのです。
血液の粘性を高める諸物質(脂肪やその他の栄養素)も体内の堰、姿勢を悪くすることによって生まれる「よどみ」の周辺に少しずつ、しかし着実に増えていくのです。
また、姿勢が良くなると酸素摂取量が向上するので、より「体脂肪活用力」が高まり、より痩せやすくなります。
そういうわけで「なんでヨガみたいな運動量で痩せるんだよ」という言い方をする人がいますが、僕の見立てでは「十分な運動量」を「長く続け」「姿勢を良くする事で」「体内循環を高める」ということで非常に的を得た運動であるとみなすことができます。
高寿命者を多く輩出するエリアが全世界に存在します、沖縄などがあたりますが「床生活(ベッドではなく床に寝たり座ったりする)」が健康長寿の秘訣という研究もあります、普段の「寝起き」「座立」がちょうど良い運動になっているので健康が続くのだそうです。
…と、いうのがキャンプサイト式ダイエットの基礎理論です、現在のところあくまでも「仮説」ですが、僕の体験上はかなり当たっているはずです。
あと、上のバナーを見て思い出したんですが「ダイエットしやすい腸内細菌構成がある」とかいう理論は実際アメリカでは実験が始まっていて有意な結果が出ているようです。「痩せる・痩せない」というのは体内の「バランス」の問題が「1日+0.1」なのか「1日-0.1」なのか?という問題だと思いますので、こういったダイエット理論も「有効」だと思います。結果として体脂肪を使う必要性が生まれれば何だって良いのです。
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