そういうわけで今回は日本二の北岳から、日本一の富士山を見るという計画でした。
目標である「富士山」は無事に達成しましたが、”下調べのあるルート”ばかりだったとはいえ「まったく計画と違うルート」ばかりになってしまっています。
ある程度は仕方ないのですが、「ちょっとヒドイでしょ?」という感じになっています。
とはいえ、「上手くいかない」中での「右往左往」も一つの経験ですから、これはこれでという事でご報告します。
【アプローチ】
まず、これは僕の勘違いなのですが、関西から北岳への代表的な登山口である『広河原』へアクセスするためには、前回書いてしまった「芦安」ではなく「仙流荘」へ行く方が近いです。
これは完全に僕の勘違いでしたが前日までには気づき、当日は仙流荘からバスにのりました。
オンシーズンの土曜日の朝ということで8月2日(土)は臨時バスも出て「4:50」始発で集まっている人をどんどんと「北沢峠(仙丈ケ岳・甲斐駒ケ岳へはここから)」へと上げていたということです。
僕たちは清流荘前にある無料駐車場に車を止め、予定の6:00過ぎの便で「北沢峠」へ向かい、6:50の便に滑りこんで「広河原」へと向かいました。
【トラブル続き】
広河原山荘前でコーヒーを嗜んでいるといきなり「ブヨ」に刺されました。
……なんてこった、福井ではあれだけ警戒して防御率100%を達成したってのに……
(正確にはこの段階では確信はなかったのですが)持っていたポイズンリムーバーで毒を3回ほど吸引して抜き、ムヒアルファEXを塗ります。
翌日刺された場所が一面が「うっすら」腫れてきて『やっぱりブヨだった(ショック)』『早く処置をしてよかった(安堵)』と微妙な気持ちになりました。
広河原山荘からは「大樺沢」を進むつもりでしたが、看板では「大樺沢」のルートに入るものの、その後なぜかもう一度あった分岐で尾根コースに入ってしまいます。
【「尾根コース」を進んで白根御池小屋へ】
尾根コースはなかなかに「しんどい」コースでした、コースタイムを見ても「距離は短く」見えるのに時間は「大樺沢コースの1.5倍(3時間)」で書いてありますから当然ですが。
斜度はある割に、手を使うほどではないという「足にくるルート」です。
2時間ちょっとのキツイ登りと、1時間弱の「地図上では平坦」なルートを進みます。
多分初心者であればここでもう限界!!
…という感じだと思いますのでここで宿泊する計画で行くべきでしょう。
白根御池小屋は近代的で美しく、「桃」のソフトクリームは果肉入りで美味です。
【「草すべりコース」を進んで北岳の「肩ノ小屋」へ】
白根御池小屋を出て草すべりを登るとなると「いきなり劇坂」です。
「まっすぐ頂上へ向かっていくのではないか?」という疑念が沸くこのルートですが当然途中で曲がりますのでご安心ください(ただし斜度ははじめに歩いた尾根コースを思い出してください)。
急坂をひたすら登りつめていくとフッと森を抜ける場所があり、景色がぐっと目の前に開け……るところなのでしょうが、ここで続いていた微妙な雨が大粒の雨へと変わります。
とりあえず雨具を着て再スタート、道には小さな濁流が生まれるそれなりの雨量です。
雨は30分ほどで止み肩小屋へ到着。
途中雲が「ずもももも…」と動くのが見え、その切れ間からは仙丈ケ岳や甲斐駒ケ岳が見え隠れします。
天候の好転に喜びつつ、肩ノ小屋でカレーなどを食べて、望む北岳に「もうすぐ行くからな!!」と無駄に意気込んでみます。
ここまでで、およそ7時間 、距離にしておよそ9kmの道のりでした。
【超初心者の方へのおススメコース】
北岳はそれなりに険しい山で、北アルプスの「涸沢」のように誰にでもすすられるコースはありません。
「それなりに体力のある」方におススメするのであれば、「大樺沢→右俣コース→北岳→北岳山荘(6時間ほど)」がおススメでしょう。
あと、宿泊日ですが「メジャーな山荘」に泊まる場合は「土→日」の一泊は避けるべきです。
可能なら金曜日は休みを取り前日の夜中あるいは、当日の早朝出発(僕たちも今回2時前大阪発で6時頃着)でスタートしましょう。
北岳の山域でもっとも快適そうなのは「白根御池小屋」でした、ただ「小屋の部屋からも富士が見える」「北岳山荘」はやはり魅力です。
北岳山荘に「土→日」で泊まるのは避けるべきですが、どうしても必要な場合は必ず予約をして、可能なら寝袋を持っていくほうが良いでしょう(最悪でも「寝袋部屋」には泊まれます、宿泊料も若干安くなります)。
快適に山を楽しみたいのであれば、ちょっと寄り道になりますが、「白根御池小屋」へ泊まって、翌朝早く北岳山頂に到達しましょう。
北岳のような高山では4時過ぎには日の出を迎えますので、ご来光を見るには2時くらいには出かけなくてはいけませんが、その価値は十分にあるでしょう(山小屋の消灯は20~21時くらいですし、やることもないのでもっと早く寝てしまえば良いでしょう)。
超初心者の場合は帰りのルート基本的に「同じルートを戻る」事をおススメします。
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