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What’s 化繊 「なぜアウトドアでは化繊のウェアなのか?そして化繊の中にはどんな種類があるのか?」

このサイトではやたらめったら「化繊かせんカセン・・・」と繰り返していますが、要は近年スポーツウェアに使われている『石油化学繊維』が『化繊』です。

化繊のウェア(下着・シャツ)は『安価・速乾』という特徴があるため、アウトドアでは命を守る基本の装備『必携品』なのです。

【インナーには必須】化学繊維(あるいはメリノウール)のような「乾燥が早い素材」はインナー(肌に触れる部分)には最低でも必須

【インナーには必須】化学繊維(あるいはメリノウール)のような「乾燥が早い素材」はインナー(肌に触れる部分)には最低でも必須

さらに山の道具屋で買う「ポリエステル」素材には更に「ダクロン」や「ポーラテック」などの名前が付いている場合があります、これはいったい何なのでしょうか?・・・・・・今回はそのお話です。

 

石油化学繊維には主に「ポリエステル系」と「アクリル系」があります。
それぞれ一長一短あるのですが、「強靭で毛玉が出来にくい」ポリエステル系が現在優位にあります(実際ウェアのほとんどがポリエステル系で作られているはずです)。

 

上で書いたように『化学繊維』は『綿』と比較すると、『速乾性』が高いので非常に有効です。

 

更に「ダクロン」や「ポーラテック」は、これらの「石油化学繊維」が単に『石油を繊維(糸)にして布を織っただけでは無い』、『スペシャルな素材(製品)』である事を示しています。

 

では何が違うのでしょうか?
今までは「ミクロン単位の工夫」などの言い方でぼかしてきましたが、今回はその一部を(様々な製品がありますので全ては網羅できません・・・・・・興味があれば調べてみてください)具体的に見てみましょう。

 

【a)ダクロン】

まず、「ダクロンDQ」これは繊維の形状に工夫があります。

ごらんのように繊維が単なる糸ではなく吸水しやすいように(このでこぼこや穴あきの形に)形成されています。
これを布に織り上げて使う事で、(肌から汗を)吸水し易く、乾き易い素材になっているわけです(単にポリエステル素材というだけだと、肌の汗を吸い上げてくれず不快という事もあります)。

 

【b)ポーラテック】

次に折りかた(構造)で工夫をしているのがポーラテックです。
「スポーツ用フリース」の代表的な素材です、ユニクロのフリースのように「単に暖かい」だけでなく、様々なレイヤーを作る事で透湿性・保温性と共に防風機能や撥水機能、はたまた下着に使える吸水機能などを持つフリース素材さえリリースしています。

左が基本の「ポーラーテック」の断面図、右がスポーツウェア用の素材でこれは夏にも着るようなウェアにも使えるポーラテックパワーストレッチという『フリース素材』です。

さて、これらの素材ですが、化繊が存在しない時代には「ウール(羊毛)」が担っていました。
夏でもウールのシャツや靴下で歩いていたわけです、ウールというと「セーター」をイメージすると思いますが、シャツや下着もです。

そしてイメージとは異なって織り方によっては十分実用になったと言います(とはいえ、現代のように優れた技術で織られているものは稀で『汗だくで大変』という話も良く聞きますが)。

【ウール復活】ゴールドウィン・モンベルなどのスポーツメーカーはこの数年商品展開を進めてきた。

ウールがスポーツウェアの地位を追い落とされたのは必ずしも性能が劣ってきたからではありません、どちらかといえばコストの問題で、現代でもウールでスポーツウェアは作られています。

アウトドアでウールが持つスペシャルな性能は透湿性・保温性・速乾性にプラスして石油化学製品には無い『耐火性』があることです。
ダウンジャケット同様、現代の技術でも完全に『天然素材』を上回ったとは言えないのが現実です。